【治療期間の目安】

重症:1年以上

中程度:3ヶ月から半年

軽度:1ヶ月強

治療は、医者と患者の共同プロジェクトです。双方の努力でなんとでも変えられます。

【未病とは

 

「疲れているし、体調も悪いと思うが、病院に行くほどでもなく、治療を受ける必要があるのかどうなのかが分からない」

 

そういった方に、なぜ未病段階で鍼灸治療が必要なのかについて説明します。

 

あなたが10歳だった頃、風邪でも怪我でも、一晩眠っていたら治っていました。

 

では、今と、あの頃と、なにが一番違うでしょうか?

 

単純に、身体の大きさが違います

 

そもそも身体を治す、病気が治る、怪我が治る、というのは、どういうメカニズムが働くということなのでしょうか?

 

 

学生時代、理科で習ったように、身体の故障は、白血球、赤血球、血小板といった血球が治します。

 

目に見えないほど小さな血球は、主に血流によって、全身を運ばれます。血管は、血球たちにとって高速道路です。

 

全身すべての細胞にとって血球が必要なわけですが、ミクロンサイズの血球たちが間違いなく適切な運ばれるには、人体は複雑で、しかも広大すぎる。

 

血球にとって、人体は地図もなしで巨大迷宮をうろちょろするのと同じなのです。

 

この巨大迷宮で血球たちが活躍するためには、ナビゲーターが必要です。「痛み」は血球たちを集めるために必要なナビゲーションシステムの一部で、「発痛物質」という「物質」です。

 

血球たちは、血流という高速道路に乗って、っ発痛物質めがけて出動します。安易に痛みを取り除いてはいけないという理由はそこです。

 

しかしそうして活躍する血球自体も、火消しのようなもので、細胞が壊れた後(焼け跡)を再建築するには、細胞分裂を待つ必要があります。

 

治癒に、一定の期間が必要なのは、火消しである血球たちが、焼け跡を綺麗に掃除する時間に加え、細胞分裂に時間がかかるからです。

 

 

【治療にかかる予算】

 

仮に、あなたのお悩みが、10年以上続く腰痛だとします。

 

10年ものの腰痛が治ると、あなたが得られるメリットを、イメージしてみてください。

 

「それが治ったら、幾らの価値に相当するか」

「お金に換算するなら幾らに相当する不快・悩みか」

 

それでもちょっと想像つかないとしたら、仮にこう考えてみてください。

 

頭痛に10年お悩みだとします。

思い余って病院で検査をした。MRI検査に3万円診察診断に薬代にさらに5000円35,000円です。ちなみにこの段階では検査しただけで、頭痛はまったく治っていません。

 

その後も毎月、病院代と薬に5000円ずつかかります。先々、どんどん強い薬になることが不安です。

 

その不安を抱えつつ、12ヶ月。60,000円です。

 

・部署異動になれば。

・生理が終われば。

・子どもが一人前になったら。

 

治るかもしれません。

しかし、その日まで薬は手放せません。医療費はかかります。(さらに追い討ちをかけるようですが国保など保険料が別でかつ窓口払い額は全体の3割)

 

それは何年後で、医療費はいくらかかるでしょう?

 

ハッキリ言いますが、病気を治療している時間は無駄な時間です。

 

元気になった身体で、本当にやりたかったことを楽しむことが、治療の目的です。

鍼灸院で治療を受けるとは、時間を買うことです。

【治療頻度

 

​腰痛などの通常の疾患で、週に二回の治療を3週間~1ヶ月必要です。

しかし、当院の治療がはじめてという方に、いきなり心の準備は難しいと思います。

まず初回は、検査と、当院の治療とあなたのお体の相性を確認してください。

本格的な治療は2回目からです。

4回治療を受ければ、治療があっているか、あっていないかはハッキリします。

早ければ2回で治ったと感じる方もいるでしょう。しかし注意が必要なのはその「治った」と感じたときです。

 

治ったと思っても、しばらくすれば、また痛みが戻ってきます。

 

痛みは物質で、鍼灸は血行を改善する医療ですから、血流で一旦は痛み物質が流れるからです。

真に完治しない限り、いずれまた、痛み物質が溜まって痛み出します。

数ヶ月と言うのは妥当な期間なのです。

不摂生度合いによっては、数ヶ月どころでは効きません。

また、以上は通常の急性症状の場合で、慢性の疾患になると、少し理屈が違います。

昨日今日の傷であれば、上記のような治り方なのですが、5年、10年と続く長患いは複雑です。

体質改善が必要なら3ヶ月以上、かなりの治療期間がかかります。

こういった慢性の方は、治療頻度自体は同じ週に2回のペースを維持したほうがいいのですが、30分の短い枠で回数を繰り返す方が効果が出やすいです。

慢性の方は、部分治療(30分)と通常治療(1時間)を混ぜ、通常治療1回、部分治療3回などのサイクルで治療する場合もあります。

しかし多忙な方に、その方法は難しいでしょう。

月に一回しか難しいようでしたら、1回の治療に時間をかけるというほかありません。

簡易手術(2時間~3時間)枠での治療をおすすめします。

【回復力と腹鳴】

同じような治療をしても、回復が早い方と、遅い方がいます。

回復力の高さは、自律神経の状態で分かります。

針灸治療の最中に、お腹がぐーぐー、きゅるきゅると鳴る方がおられます。

自律神経は、交感神経と副交感神経とでなり、交感神経のスイッチが入っているときは、「消化が一時停止」します。

副交感神経のスイッチが入りますと、その逆で、「消化が進み」ます。

お腹が鳴るというのは、消化器が活発に動いているというサインです。

また、身体の回復も、副交感神経がオンになっているときに進みます。逆に交感神経がオンになっているときは、血管が収縮し、内臓の働きも低下します。

針灸治療中に、お腹が鳴りはじめるというのは、自律神経が、交感神経から副交感神経にスイッチされたことを表しています。

治療初回で腹鳴がする人は、回復力が高く、治療数回でようやく鳴り始める方は、回復力が低い状態にあるという意味です。

​お腹が鳴り始めると、患者さんの「回復力が回復してきた」といえます。

鍼灸の特色・特殊性

鍼灸とは「簡易外科手術」である。

当院では、鍼灸治療を「簡易的な外科手術」と位置づけています。医学用語では『観血的治療』と言いますが、鍼灸が整体や接骨といった他の治療と大きく異なる点は、皮膚の下に作用する、つまり出血するということです。

 

現代鍼灸で使う鍼はとても細く、実際はほとんど血を見ることはありません。しかし目に見えない微量でも、皮膚を傷つけ出血しています。

鍼灸治療に慣れている方ほど、鍼灸を整体やマッサージと大差ないと考えておられるかもしれませんが、観血的治療が許されるのは、医者、歯科医以外では「はり師」の国家資格保有者のみです。

東洋医学にも内科と外科があり、薬師が内科。鍼灸師が外科医に相当します。

抜歯した日はお酒を飲むことは禁止されるように、手術直後は特別な配慮が必要になるように、鍼灸治療後も通常の治療後とは違った注意が必要です。

・治療の前日、当日は早めに就寝すること。

・前後の食事を控えめにすること。

・安静に過ごすこと。

・気になることがあったら、すぐ相談すること。

治療の安全性を高めるため、このルールを必ず守ってください。

​治療上の注意

【初診・再診】

初診時は、問診や検査に時間がかかります。念のために2時間程度時間をとってください。

また、前回の治療から、2ヶ月以上期間があいた場合も、身体の状態の確認から始めるため、初診時同様に時間が必要です。

※ 現在は、初診料をいただいておりません。

最初にも言いましたが、鍼灸は簡易外科手術です。初診でいきなり手術は出来ません。鍼灸治療がまったくの初めてという方はなおさらです。

初対面の医者にいきなり「手術します」と言われるのは怖いものです。手術なら、信頼関係を醸成した医者にお願いしたいはず。

それに、鍼灸院ごとに治療方法は異なります。

これまで鍼灸を受けたことがあるかもしれませんが、そこと当院の治療とは違うものかもしれません。

初診時は、「当院の治療との相性」を確認するものだとお考えください。

【術後】

 

治療後、かえってしんどくなるということが普通にあります。手術ですので、これは不思議なことではありません。

術後の状態を、かならず次回ご報告ください。しんどくなるようであれば、次回から刺激量を減らす調整ができます。

繰り返しになりますが、治療後はまっすぐ帰宅し、食事も減らし、早めに休んでください。

鍼灸と手術の最大の違いは、治療が非常に心地よく、麻酔も使っていないのに、治療中すやすや眠ってしまう方も多いほど気持ち良いという点です。

そのため身体にかかった負担をどうしても軽く見積もってしまいますが、その実相当の負荷がかかっています。「楽になった!」と気分が良いかもしれませんが、飲酒・長湯などは本当に危険です。

術後は必ず安静にしてください。

【服装など】

 

次に、治療に当たっての注意事項ですが、

当たり前ですが、服を脱ぐ必要があります。脱ぎ着しやすい服装でご来院ください。

また顔色も確認しておりますので、お化粧もお控えください。

※ 着替えのご用意がありますが、衛生面が気になる方は お着替えをお持ちください。

首肩、背中が出せるよう、女性はブラジャー、男性でしたら上半身は脱いでいただきますようお願いします。

【遅刻・キャンセル】

 

キャンセルはご遠慮なく。

体調が悪い方が来るところが治療院です。

 

気軽にキャンセルされても困りますが、決して無理はしないでください。​

ただ、遅刻に関しては、その分治療時間は短くなります。

10分以上の遅刻は、治療が時間内に進みませんので、その場合もキャンセルをお願いします。(時間は貴重です。遅れても結構ですので、必ずご連絡ください)

治療の実際

「治る」ということについて、医者と患者さんの間には大きなビジョンのズレがあります。

患者さんは、いっぱんに数回の治療で「元の状態に戻る」と考えていますが、「治る」には大きく二つの意味があります。

(1)痛みが取れる

(2)元の機能を取り戻す

の二つです。患者さんは、(1)の痛みが取れたことを、「治った」と錯覚することが多いです。

実際は、痛みとは「発痛物質」という物質であり、これは血流などによって押し流されれば、痛みは軽減します。悪いところをさすっているだけで、なんとなく「マシ」になるというのはそういうことです。

本当に「治る」というのは、元の機能を取り戻した状態で、(1)と(2)の間には、実は無数の階段が隠れています。

​痛みは取れたけどシビレが残った、痛みもシビレもないがなんとなく感覚が鈍い、感覚は正常になったけど動きが悪いなどです。

深く傷ついている場合、(2)のレベルまで戻すには、理学療法士(リハビリの専門家)やスポーツトレーナーの力も必要になる場合があります。

逆に受傷レベルが軽ければ、単なるマッサージでも治るということもあります。

どれくらい傷ついているか見分けることが、診察です。

たまに、それほど重症とも思えないのに、通常の治療をしても、なかなか治らないという異常があります。

この場合が重要で、

1.他の重大な疾患が隠れている

2.運動不足・休養不足・睡眠不足・隠れた栄養失調がある

ここを鑑別しなくてはなりません。

特に最近目立って多く、問題になるのが2のケースです。

通常の治療をしていて治りが悪い場合、病院での検査をお願いすることがあります。

メンテナンスと未病

当院は、患者さんに月に1度または2度のメンテナンスをお勧めいたします。「二週間後の同じ曜日、同じ時間」という形で、リズムを決めてご予約いただくことが理想的です。

不調はある日突然起こるのでなく、日常の積み重ねの上に生じます。その積み重なった不調を『未病』と言います。

・お財布の中に、診察券が複数入っていませんか?

・常用している痛み止め、薬はありませんか?

・朝、目が覚めたとき、回復している感じがありますか?

・風邪が長引きますか?

・すぐ座りたくなりますか?

・目の下のクマが消えないんじゃありませんか?

・睡眠時間は、8時間とれていますか?そのうち半分は深い眠りですか?

・皮膚を軽く引っかかると、赤くなって、しばらく残りませんか?みみずばれになったり、傷が残りやすかったりしませんか?

一つと言わず該当することでしょう。

確実に将来の「要介護」「寝たきり」に向かって進みつつあり、なんとかしなくてはと考えていることでしょう。

しかし、まだ本気になりきれていないのではないでしょうか。

『自分でやってみます』

『心を入れ替えて、これからジムに通います』

こうおっしゃる方がいますが、自分で気をつける、運動するというのは「最低限」のことです。

 

どれほど気合をいれてみても、自分で自分のケアが完璧に出来る人はいません。(第三者ほどの客観性は期待できません)

メンテナンスとは未病治療です。

健康と保険は、後出しできません

入院してしまえば、それはベルトコンベアーに乗ったのと同じことで、そこから自由意志で決められることなどほとんどありません。

あなたが、健康のために何か出来るとしたら、入院していない今をおいてほかにありません。

医療費の統計を見ると、私たちは、一生に払う健康保険料のかなりの部分を、高齢になってから歯の治療に使うことが分かっています。

若い頃はほとんど歯のことなど考えなかった。メンテナンスもしてこなかった。そのツケを高齢になってから支払うのです。

もし、毎月一回、歯のメンテナンスをしていたとしたら、どうでしょう?

虫歯や歯周病の心配をせずにすみ、歯は白く美しく、しかも高齢になっても入れ歯の費用を心配しなくて良い。

「人生100年時代」

 

歯には入れ歯がありますが、身体には代用品がありません。身体をメンテナンスをしない理由がありません。

ガンや脳溢血、心疾患、肺炎など、なってしまってから慌てだしても、ほとんど意味はないのです。

日々歯磨きするように身体に気を使い、運動をして、毎月歯科の定期健診するように、身体のメンテナンスをするべきです。

私たち鍼灸師が、その必要は誰よりも感じ、自分でできるケアは自分でし、多忙の中でも運動に取り組み、また月に一度といわず、他の鍼灸師にメンテナンスを依頼します。

これは贅沢ではなく、医療費の節約です。

日々最善の仕事(治療)を続けていくためには、当然の投資なのです。

自分の健康への投資を、必要経費と考えられない方には、当院の治療は無駄に高額ですし、当院の考え方自体が受け入れられないことでしょう。

疾患の治療は当然として、当院が最も重視するのは、定期的なメンテナンスです。

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