検索
  • 山崎 美穂

ツボってなんだ?

「ツボに鍼刺してるんですよね?」




と患者さんに聞かれるんですが、うちに限ってはそういうことはないです。



鍼灸って、ツボのことだよね?

ツボに鍼刺してるんだよね?


と思われているかもしれませんが、そんなこたーないです。


それだけが鍼灸だと思われていたら、誤解です。



そもそもツボってなんでしょうね?


鍼灸学校の教科書には、ツボというのは、経絡という身体にある流れが「皮膚」に出てくるポイントがツボだということが書かれています。


経絡が地下水脈。ツボは井戸だってことが、古典にも書かれてる(ようです)


教科書的には、ツボの理解はそれでOKなのですが、



先日、テレビを見ていたら、ある老中医(中国で中医学の大家を老中医と呼びます。一人じゃなく何人もいます)がこう言ってました。



人が生まれたときにはツボはない。人が育っていくうちに、身体にツボができる。


つまり、ツボとは「ひずみ」です。


構造力学的に負荷がかかる部分。


それがひずんでツボになる、と、そういう話。


構造力学的な弱点だから、個体差は、そんなにないけど多少ある。


そういうものではないか、と。



そういう考え方も、古典は含んでいて、「阿是穴」(あぜけつ)と言って、「体の悪いところにできるツボ」と呼ばれています。



私が治療に使っているのは、その阿是穴と、解剖学です。



こうやってロジカルに説明すると、すっきりして、気持ちいいんですけど、実際は、そう理屈だけで刺してるわけじゃなく、


「なんとなく刺した方がよさそう」なところも刺します。


大体名のある先生は、こういう言い方をしますね。


「なんとなく、手が触ってしまうところ」



鍼灸師にとって、実は、鍼を刺す利き手「ではない」側。


右利きの私にとっては左手。


こっちは、鍼灸師にとっての触覚です。


触診して、鍼管(管鍼法を使っている場合)を支える手、呼び名は「押し手」というのですが、この「押し手」


鍼灸師にとって大事なのは、利き手ではなく、この押し手の方で、この感覚が鍼灸師の個性であり、命です。



診察診断は理屈でやるものですが、直観部分はこの押し手が担当します。私が、私でないと駄目な部分であり、私の鍼灸師としての腕とは、この押し手のことです。


この手が感じ取る、なにか。


微量の生体電流だかなんだか、良くわからないものを感じ取って、そこを刺します。


で、大体患者さんは、「あ、そこです!」ってなるんです。


「響く~~、そこそこ~~」


そういうことで、残念ながら、やっぱり鍼灸とは非科学的なものです。


すっきり説明するためには、そのうち科学が解き明かしてくれる日を待ちましょう。


0回の閲覧

© 2016 はりきゅう和 @大阪市中央区 キャンセルポリシー プライバシーポリシー