あります。
鍼灸は、東洋医学の外科部門です。外科手術に準じるリスクがあります。
鍼灸治療と、整体、整骨院との大きな違いは、観血的治療だというところです。
観血的…つまり、皮膚を破って出血させる、という意味です。
観血…血を観ると書きますが、
●はっきり出血と分かる形で出血
●鍼に付着した見えないレベル
とがあります。目に見える出血とは限りませんが、からだに刺す鍼では100%、抜いた鍼には血がついています。

当院の治療
では、当院の治療はどうか?という話ですが、
はり治療には色々なやりかたがあります。まず
とに大別され、そして刺す鍼の中にも太さで様々なバリエーションがあります。鍼とは「針」という形状をとったメスです。
当院の治療は、東洋医学の外科である鍼灸治療の中でも、コリを取り除き血流の改善を促すことを治療の主眼としており、患者さんによってはかなり出血することがあります。
出血リスク
1.血管を傷つけた場合
2.血管から漏出していた瘀血が流れ出た場合
とがあります。
一旦血管から漏出した血液は、たとえ血管に戻しても、正常に機能しません。というか有害です。白血球が貪食して除去されます。
血管は鍼では傷つかない
ただし、血管には弾力性があるので、通常、鍼で傷つくことはありません。
傷つくとしたら、それは血管壁が硬化…動脈硬化という言葉をご存じのとおり、血管壁の材質が悪くなることです。硬くなっていると鍼で傷つくことがあります。
よほど重要な血管だったり、また血液サラサラの薬などで出血がとまらない体だったりといった場合は、鍼で血管を傷つけることは大変なあやまちですが、
そうでない限り、硬化した血管壁は、壊して作り直すのが良いと考えています。
感染リスク
出血の怖いところは、感染リスクです。
C型肝炎ウイルスなどを持っておられる患者さんは、人に感染させるリスクを抱えています。
使用済みの鍼は、すべて医療廃棄物として処理しています。
感染リスクをゼロに近づけるためにできることはいくつかあります。
1.清掃
2.鍼をすべて使い捨てにする
3.鍼をすべて完全滅菌する
4.手術用のグローブ採用
当院は、1と2を採用し、4の導入を考えています。
3は、コストを抑えることができるので、導入を考えているところです。
お灸のリスク
お灸にもリスクがあります。
やけどのリスクです。
お灸の治療法の中に、わざとお灸でやけどを作り、膿を出して治療するという方法があります。昔は盛んにおこなわれていたようです。
大阪市にはその伝統が残っており、私の鍼灸学校の同級生は、実際に治療を受けてみたそうです。かなりのケロイドが出来ていました。
ただ、当院ではあまりお灸はいたしません。
温める目的ですることもありますが、やけどを作らない方法がいくらでもありますので、その方法をとります。
性的被害の問題
鍼灸治療のリスクではありませんが、個人経営の治療院の場合、こういった問題もあります。
気持ち悪い話ですが、一般論ではなく、実際あった話、しばしば耳に入ってくる実際の話。
そのために男性のやっている治療院に行かない、行っていたけどやめたという女性は、少なくありません。
治療院での性的トラブルは、治療家というちっぽけな権威を使って、「●●に効く」と称して触るなどするそうです。
性的なトラブルは、「例外なく訴える」が一番だと思います。