去年くらいから頭痛の治療をしている患者さんがいるんですが、痛いのは頭だからと、最初は頭ばかりを治療していたんです。
でも、話の流れで、慢性鼻炎だということを知って、それから鼻の治療もはじめました。
疲れ目、首肩のコリ、そこからの頭痛…該当する場所だけ、治療していても、慢性化してこじれた頭痛は治らないんですよ。
出口を先に開けておく
ルート治療では、特に「出口を先にあけておく」ということをよく言います。
五十肩のような肩の痛みだからと、肩だけ治療していても埒が明かないときって、よくあります。
コリが身体をねじり、歪ませ、肩だけでなく、色んなところが滞っているんです。
悪い気の滞りが出ていくための「出口」を開き、出口に繋がる「ルート」を肩から繋ぐ。
そうやってようやく、五十肩の痛みが解消します。
アトピー性皮膚炎
私はアトピー性皮膚炎の治療もよくしているんですが、アトピー性皮膚炎も症状を起こしている「原因物質」があります。
これまた、一か所にとどまることはありません。
たとえば、肩に激しい症状が出ている人は、肩を治療していると、症状がお尻や腰、足に広がっていくことがあります。
「今までこんなとこ出たことなかったのに!」
ご本人はショックを受けますし、私も最初は訳がわかりませんでした。
でも、症状は流れていく。
上から下に、重力に従った流れ方が一番多いです。
だから、首に出ていたアトピーはお尻に降りてくるんです。
一番近い出口から出る
身体の中心部にある悪いものは、外(皮膚)側に向かいますし、胃の中にある悪いものは、口から出ますし、腸にたまった悪いものは、肛門から出ます。
一番近い出口から出る。それが基本。
五十肩の出口は、手のひらです。
私たちは普段、手をブランとぶら下げているから、出口は掌だったり、指先だったりします。
じゃあ、頭は?
症状というのは、「一番近い出口」に出る習性があります。
たとえば、当院には、3年ほど前、ゴム手袋アレルギーで、手が激しくかぶれて、皮膚が捲れたという患者さんがいます。
症状は手なので、出口は手か?というと、脇から出ました。
手の治療をしていたら、脇がかぶれだしたのです。
すぐ収まりましたが。
手に大量に溜まっていた、アレルギー物質は、脇に出ました。
ということは、コリの出口は重力に従うだけでなく、逆流することもあるというわけです。
濃度を薄める方向が出口
アトピーやアレルギー物質だけじゃなく、痛みも同じく「物質」です。
あんまり知られてはいませんが、ブラジキニンとかね、色んな物質が身体の中を漂っています。
手に溜まっていたアレルギー物質は、その濃度を薄める方向に流れていき、それは脇でした。
身体としては望ましいことではないです。基本、「悪いもの」は末端から中心になど、向かいません。どちらかというと、中央から末端に向かうし、上から下に向かう。それが正常。
敢えてその基本が逆転したのは、「悪いもの」を薄めることを、身体が望んだと考えられます。
首の特殊事情
頭痛の場所は頭です。
一番近い出口は目(涙)、鼻、耳、そして皮膚。
しかし頭の深部は脳で、これは頭蓋骨に包まれています。
そのため、一番近い出口が首から胴体への移動である場合もあります。
そして、首は文字通りの意味で、「ボトルネック」
肩が凝っていたら、首の筋肉が緊張して、頭の中に溜まっている血が下に降りなくなったりします(脳溢血とか)
頭痛だからといって、頭だけ治療してもだめで、首肩、そして時には、「胴体」いや、全身を治療した方がいい場合があるのは、通常の医学的な意味からも当然なのですが、それだけでも取り切れない場合もあります。
それは、目や耳、鼻、口という頭に備え付けの出口から出られるようにすることです。
身体というのは、もとは一つの同じ細胞です。
胃は胃、脳は脳、皮膚は皮膚、骨は骨…だと思ってる人が多いでしょう?
違うんですよ。
身体はその気になったら、「本来の一体性」を発揮しだすんです。
骨に阻まれていようが、神経や血管が直接つながってなかろうが、最短距離でつないで、悪いものを追い出そうとすることがある。目的のためには手段を択ばない。頭で考えてるだけでは身体のことは分からない。
私たちの考えることより、ずーーっと柔軟に、問題を解決しようとするんです。
そのためには、血管やリンパ、腸管だけを「出口」だと思ってたら、視野が狭くなりすぎる。
悪いところだけ治療していても治らない場合は、もっと視野を拡げなきゃいけない。
身体の柔軟な問題解決法から、私たち治療家も学ばなきゃいけないんです。
当院の鍼灸と栄養療法(メガビタミン療法)は、きっとあなたにとって、健康づくりの一番の味方になれると思います。
どうぞ賢くご活用ください。
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【大阪市玉造】で肩こりや酷い痛みにお悩みの方にオススメなのが鍼灸院はりきゅう和-nagomi-。他の鍼灸院とは異なりツボを使わない治療を行います。女性鍼灸師ですから、初めて鍼灸院を利用される方でも安心です。
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栄養療法について、毎日記事を書いています。通知が多すぎるかもしれませんので、調整してください。ご予約や、質問、記事への感想も当院公式LINEにて承らせていただきます。
お目をとめていただき、ありがとうございました。
PROFILE
山崎 美穂 やまさきみほ
鍼灸師(国家資格 はり師+きゅう師)
大阪の女性鍼灸師
子どもの頃、仕事と主婦業で忙しい母親を見て、「忙しくても通い続けられる治療院があったらな」と思ったのが、開院の動機です。
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