著者:草水敏 マンガ:恵三朗
出版社:アフターヌーンコミックス 定価:kindle版0円
新型コロナウイルスで注目を集めた「臨床検査技師」という職業。その臨床検査技師が勤める病理部のトップ、病理医という職業。…ところで病理部って、何するところ?
病理医とは、生検や病理解剖などを行って、病気の原因過程を診断する専門の医師のこと。各診療科の医師は、彼の鑑別をもとに、診断を確定させたり治療の効果をはかる。
生検とは、「生きている人」から、細胞を取り出し、培養して検査すること。生検の目的は、治療に役立てるため。薬は効いているか? 医者の見立て(病名)は間違ってないか? ということを調べる。
私たちが病院に行ったとき、担当してくれるドクターは、顔も名前もわかるのですが、総合病院では、そのドクターに先生が付いていることがあります。
それはドクターの師匠という意味でもあるし、上司という意味でもあるし、先輩や同僚という意味もあります。
病院にはたくさんのお医者さんがいるということは、至極当然のことなのですが、中でもドクターズドクターと呼ばれる役職があります。それが病理医。医師の診断にケチをつけたり、正しいと裏打ちしたりする立場にあります。(病院では一目置かれる存在です)
お医者さんにはドンと構えて欲しいという考え方もありますが、一方、「本当にこの診断で間違いないか」「もっと良い治療法はないか」と考えるお医者さんの方がありがたいという考え方もあります。
お医者さんは頭のよいかたばかりですが、神様ではありません。
自分の診断に悩むこともあり、治療法に悩むこともあります。
総合病院ともなれば、様々な疾患を抱えた患者さんが来ます。
なんでも、この世の病気は700もあるそうですが、そのほとんどは、まだ完璧な治療法が存在しないそうです。
そういえば、たかが風邪でも、治りやすい風邪と治りにくい風邪があります。
人生100年時代。
死ぬまで健康というわけにはなかなかいきません。
健康リテラシーを高めるために、病院という職場について。医療という仕事について。深く勉強するにはもってこいの漫画です。
でも、漫画ですが、簡単とも、読みやすいとも言えません…繰り返し読まないと。
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PROFILE
山崎 美穂 やまさきみほ
鍼灸師(国家資格 はり師+きゅう師)
大阪の女性鍼灸師
子どもの頃、仕事と主婦業で忙しい母親を見て、「忙しくても通い続けられる治療院があったらな」と思ったのが、開院の動機です。
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