雨の多い季節は、胃腸の弱っている方が少なくありません。胃腸を整えるのに、胃薬を飲んでいませんか? 荒れた胃壁を修復すると謳っている薬もありますが、それで効果がなかったときは鍼灸治療はいかがでしょうか。

神経には、感覚神経、運動神経、自律神経の三つがあります。
そのうち自律神経が内臓を支配する神経です。
胃を整えるなら、自律神経のうち、副交感神経がONにならなくてはなりません。
交感神経は、逃走と闘争のための神経。
消化・吸収そして体の回復には副交感神経の働きが必要です。
ところが一般の薬は、ほとんどが交感神経をONにするものしかありません。
副交感神経をONにしないと、身体は回復しないのに、交感神経を活性化する薬では、本質的な治癒は望めないのです。
その際に役立つのが、薬ではなく、物理療法。
中でも鍼灸は副交感神経を活性化させる作用が強い治療法です。
当院の治療中、患者さんのほとんどが
・お腹がグーグー鳴る
・涙が増え、目が潤む
といった経験をします。
胃腸は、東洋医学的において最も重視される器官です。
消化能力は、その人の「回復力」だと考えられています。
からだで最も重要な胃を整えることは、他の疾患からの回復の基礎でもあります。