私たちは、「体力がない」という問題を、もっと真剣に考えた方がいいかもしれない。
体力のなさが人生に与える損失を、まだまだ理解できてないかもしれない。

これは、私の子育ての失敗の話。
といっても、私には実子はおりません。独身ですし。
私の場合は、弟育て。
年子の弟、6歳下の弟、12歳下の弟と、3人弟がおりまして、下二人は、年が離れすぎていて、兄弟というより、自分の子どもみたいな感覚になりがちなのです。
「子どもは元気」という思い込み
体力がある、ないって、RPGゲームなら数値化して、分かりやすくHP(ヒットポイント)という形で表示してくれますが、リアル人生はそうはいきません。
体力を数値で測ることは難しい。
小さな子でも、遊んでいるときは、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんが、息切れしていても関係ないくらいの元気を発揮します。
そういうとき、大人は「子どもの体力はすごい」とため息をつく。
だから、「子どもには体力がある」とどこかで思いこみが生まれてしまっているのです。
でも、子どもはやっぱり大人に比べて、体力ありません。
「体力配分」する「経験」が足りないので、持っているエネルギーをHPゼロになるまで使い切って、遊んだ後は気絶…くーくー寝てしまっているはずです。
大人は、そんな子をほほえましく思い、おんぶして家に連れて帰ってあげられるだけの体力を残しています。
人が嘘をつくようになる原因
子どもの遊ぶ姿に、底知れぬ体力、エネルギーを感じた大人は、子どもには、「本当は」体力がないことを、忘れてしまいがちです。
子どもが嘘をつくことに悩んでいるんです、という新聞投書を読んだことがあるのですが、子どもが嘘をつくようになる原因がいくつかあって、
子どもは自分が感じていることを説明する言葉を持っていない(大人ももってないことがあり、そういうとき嘘をつきがちです)
大人から正論で追い詰められるから
この2つは、2つで一つになっていることが多いです。
人は、嘘をつきたくて、嘘をついているというより、嘘をつくしかないから、嘘をつくようになることが、多いです。
そして、子どもの場合、嘘をつくことを早めに覚えた子ほど、
自分が嘘をついている、自覚を持てなくなります。
他人につく嘘と、自分につく嘘
嘘には、他人につく嘘と、自分につく嘘があります。
そして、自覚できる嘘と、自覚できない嘘があります。
「子どもが嘘をつくので悩んでいます」という新聞への投書は、「他人につく嘘」についての悩みですが、
一般に正直とされる人も、無自覚に、自分に対して嘘をついている人がいます。
そして、その背景にあるのが、
1.正論による追い詰めと、
2.嘘をつかざる得ない状況
で、その嘘をつかざる得ない状況の、さらにその背景に、「体力のなさ」(能力のなさの場合もあります)がある場合が見受けられます。
体力がない
疲れた
だから(今は)できない
という言葉を持ってないがために、
正直な人は「私は無能な人」というカテゴリーに自分を押し込めてしまいますし、
嘘をつくことを覚えた人は、嘘をつくようになります。
ある場合は、嘘をつく方が、本当のことを本当に言うより、「ずっとたやすい」からで、とくに子どもの場合、親が、正論で人を追い詰めるタイプだと、早く嘘を覚える傾向があるようです。
というのは、私が子育て(弟育て)で実際にやらかした失敗の経験から感じている話。
正論で人を追い詰めたのは、私です。
人格攻撃から自分を守るためにつく嘘
「疲れたから」
「今は余力がない」
という言葉に対して、「努力が足りない」「言い訳するな」と返すのは、やめましょう。
「もっと頑張れ」と同じくらい禁句です。
さっき、嘘には「他人につく嘘」と「自分につく嘘」があると書きましたが、その説明をしていませんでした。
自分に嘘をつくというのは、こういう方です。
"体力がない、疲れたという一言が言えないばかりに、「無能」のレッテルを貼られている人”
そういう人は、不器用で、人に嘘が付けず、まじめなだけが取り柄…というキャラクターを、自分に貼り付けていることが多いです。
その人は他人には嘘をつきません。というより、嘘を、つけなくなっている?
…「他人に嘘をつくことはいけないこと」という縛りが、自分に嘘をつかせるようになったというべきかもしれません。
不必要な劣等感にまみれ、「私は無能だから」「私は人よりできないから」と、自分自身に無理ばかり強います。
一切自己主張できないことから、自分を不遇な場所に追いやりがちです。
でもその人は無能でもないし、できない人ではないです。体力がない人とはいえるかもしれませんが、能力が乏しいというのは間違い、というか、その人がその人自身についている嘘です。
「疲れたから、体力がないからできない」と、もし、口にしたら、「やる気がない」と、人格を攻撃されることになるから、人格を攻撃から守るために、「私は無能なので」という仮面をかぶったのです。
少々入り組んでいますが、つまり、人格まで否定されたくないから、能力が劣っていることにしたのです。
子どもの体力を育てられる環境を
最近の小学校は、子どもが十分に遊べるほど、校庭や遊具が十分ではないことが多いです。
子どもの体力を「天然付与のものとし、環境を整え、「育て」なくてはならない、という感覚が、「大人側に薄い」気がしてなりません。
冒頭に書いた「子どもは元気」という思い込みです。
子どもが体力をつけられなかったら、どんな悲劇が襲ってくるか。ここまで記事を読んでいただいた方にはお判りでしょう。
子どもの体力を育てないでいると、嘘をついてしまいがちな子になるか、真面目・自己卑下タイプになるか。
本人にとっても、周りの人にとっても、幸せなことじゃないです。
そのためには、疲れている人、体力を使い果たした人に、普段からもっと優しくできるようにならないとです。
余力ゼロまで、人を酷使しない社会。
人を消耗させすぎない環境。
私たち自身が、私たち自身に優しくできるようになること。
月並みな言葉ですが、「やさしさ」とか「配慮」とか、「思いやり」とか、「気づき」とか、それを、自分相手に、子ども相手に、周りの人に対して、働かせましょう。
鍼灸師的には…あとは、体力をつけられるように、環境を整えていくことも大事だよねってとこです。
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PROFILE

山崎 美穂 やまさきみほ
鍼灸師(国家資格 はり師+きゅう師)
大阪の女性鍼灸師
子どもの頃、仕事と主婦業で忙しい母親を見て、「忙しくても通い続けられる治療院があったらな」と思ったのが、開院の動機です。
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