65歳のAさん(男性):「半年前から腰痛なんです。なんとかしたくて、こちらに入会したんですけど、治りますかねぇ…。じっとしても痛みがあるし、いつも同じ場所が痛くて。ああ、でも、この動きをしたら痛いとかではないんですよ」
腰痛、原因は不明…ということもありますが、原因不明の腰痛より、問題は怖い腰痛ですよね。
クライアントが腎ガンだったという、元パーソナルトレーナーTさんのエピソードをご紹介しましょう。
スポーツクラブに入会しに来たAさんから、動機を聞き出したトレーナーのTさん。
「ああ、それは筋・筋膜性腰痛といいましてね…」と説明しました。
「筋膜の癒着で、筋膜って知ってます?筋肉の繊維を包んでいる薄い膜で、その膜が癒着することで痛みを感じることを、筋・筋膜性腰痛と申しまして…」
Tさんは、何を間違ったのでしょうか。
Aさんは、特定の動きで痛みが出ることはない。ずっと痛い。同じ場所が痛い。という、ご自身の腰痛の特長を話してくれていますが、それと筋・筋膜性腰痛は、一致しないんですね。
何もしていなくても痛いことを、「安静時痛」といいます。
これは危険なサインで、
骨折の場合
脊椎神経の問題
内臓に原因がある場合
と、どれもこれも、怖いものばかりです。
内臓の痛みだからと言って、危険なものとは限らないので、いきなりノイローゼにはならないでいただきたいのですが、腰…お尻ではなく、腰の痛みは、腎臓の可能性があります。
腎臓に原因があるとして、
腎不全
尿管結石
腎盂腎炎
なんてものがありますが、
腎不全…尿が出ないという問題
尿管結石…「救急車っっ!!」というくらいの激痛で、居ても立っても居られない
腎盂陣営…尿路に菌の感染が起こっているってことですが、腎臓の手前には膀胱があります。膀胱に先に症状が出るかも。いきなり腎炎は珍しい… #尿路感染症
膀胱炎になった場合、排尿時痛が出たり、残尿感があったりします。
ガンは早期発見が大事です。
スポーツするより、一日も早く病院で検査を受けることが必要。
もし違ったら、それはラッキーと思うことにして、腰痛で不安を感じたら病院で検査です。
腎臓の問題ではないことがハッキリしてから、スポーツで筋力を鍛えても遅くはありません。
そして、当然ですが、ジムは、治療するための場所じゃありません。
筋・筋膜性腰痛だとしたら、行くべきは、鍼灸院…ですよ!
筋肉に癒着があれば、運動しても効率が悪いです。
先に治療してから、スポーツはその次です。
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PROFILE
山崎 美穂 やまさきみほ
鍼灸師(国家資格 はり師+きゅう師)
大阪の女性鍼灸師
子どもの頃、仕事と主婦業で忙しい母親を見て、「忙しくても通い続けられる治療院があったらな」と思ったのが、開院の動機です。
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