腰痛、放置していませんか?
一番放置してはいけない種類の痛みです。
一つには、腎がんの疑いです。
ですから、まずは、病院で検査を受けて下さい。
そして、腎ガンではないことが分かったら、鍼灸院へどうぞ。
腎臓は寿命を決める臓器
今、目端の利く人達の間で、もっとも注目されている臓器が、腎臓。
腎臓の老化が、人間の寿命を決めるということを、東洋医学では数千年も前から看破していました。
「多臓器不全」
死因の欄に書かれることのあるこの単語。
これは、腎臓がその働きを停止したという意味です。
腎臓は、尿を濾す器官と思われていますが、同時にホルモン産出器官でもあり、
腎臓がホルモンを生み出さなくなると、他のすべての臓器が停止してしまうのです。これが多臓器不全です。
タンパク質の摂取制限⇒透析
糖尿病などが原因で、腎臓を傷めると、まず、塩分を控えるように言われ、最終的にはタンパク質の摂取を制限するよう、言い渡されます。
そうなる手前までが、勝負どころです。
お医者さんから薬を飲むよう言われたり、タンパク質を摂ってはダメだと言われてからだと、鍼灸師にはできることが無くなります。
後はベルトコンベアー。
抵抗の努力も儚く、透析に向かうベルトコンベアーに乗ってしまうのです。
あなたが、40歳過ぎているとしたら、自分で、自分のことを決められる時間は、さほど残っていないかもしれません。
腎臓を守る戦いは、もう始まっているのです。
腎臓が出すホルモンと酵素
ホルモンの原料は、タンパク質。
酵素の材料も、タンパク質です。
腎臓が生み出すホルモンの代表は、エリスロポエチン。
超少量しか出ない「貴重品」です。
マラソン選手のドーピングで最もよく使われるのが、エリスロポエチン。
なぜなら、このエリスロポエチン(EPO)の働きは、赤血球を増やすこと。
マラソン選手、高地トレーニングとか、よくするでしょう?
あれの目的も赤血球を増やすこと。
「腎臓はエリスロポエチンというホルモンを分泌しています。エリスロポエチンは骨髄の造血幹細胞に働いて、赤血球の数を調整します。腎臓の機能が低下してエリスロポエチンの分泌が少なくなると赤血球も減少するため、貧血症状があらわれます」(旭化成ファーマのHPより)
大雑把に言えば、人間の元気は、赤血球が左右します。その数と質が大事。
エリスロポエチン
エリスロポエチンに対して、異常に赤血球を作り出す、遺伝子変異が起こっていた家系がありました。
フィンランドのクロスカントリー選手、エーロ・マンティランタは、フィンランドの湖のほとりに生まれ、学校まで一時間、手作りのスキーで通って育ち、3つのオリンピックで3つの金メダルと2つの銀メダル、2つの銅メダルを取りました。 彼を血液検査すると、赤血球数が異常に多く、ヘモグロビン値が異常に高いと診断されました。
ドーピングを疑われたが、遺伝子解析ができるようになってから、マンティランタの一族は、エリスロポエチン(赤血球を作り出せという命令を下すホルモン)の受容体遺伝子に変異があったことが分かった。 エリスロポエチンは、体内でも自然に作り出されるものではありますが、マンティランタ一族は、そのちょびっとのエリスロポエチンで大量の赤血球を生産してしまう体質だったってことです。
疲れやすさを恐れよ
あなたがもし、既に疲れやすい体質なら、原因の一つは、エリスロポエチンが出にくくなっているかもしれません。
他にも疲れやすくなる理由は、幾らでもありますが、誰もが疲れってのをちょっと舐めすぎているところがあります。
精緻極まりない身体の機構上、疲れやすくなっているとしたら、それは重要な機構があかんんくなりかかっているというサイン。
当ブログをお読みになっている方は、他にも疲れやすくなる原因をご存じかもしれません。
ATPの産生不足、ミトコンドリアの弱りです。
腎臓が傷んで疲れやすくなっている場合も、ATPが作りにくくなって疲れやすくなっている場合も、どっちも、皆さんが思うより何倍も、正常な状態に戻すのは大変です。
まず、5年から10年、覚悟してもらわねばなりません。
腎臓が生み出す酵素
腎臓には、尿を作る、ホルモンを出す以外に、血圧を調整するという仕事も担っています。
「腎臓でのろ過機能が円滑に働くには、血液の流れが一定に保たれている必要があります。腎臓では血液の流れが悪くなるとそれを感知し、レニンという酵素が分泌されます。レニンが血液中のたんぱく質と反応して生成されるアンジオテンシンIIが、血管を収縮させて血圧を上昇させます。腎臓はレニンの分泌量を増減させて血圧を調整します」(旭化成ファーマのHPより)
腎臓はこのレニンという酵素を使って、血圧を調整しているのです。
ホルモンも、酵素も、原料はタンパク質です。
しかし、腎臓を傷めると、まずタンパク質の摂取は制限されます。腎臓を疲れさせない為です。
たしかに、そうすることで腎臓は尿を濾すとき、疲れずに済むでしょう。しかし、エリスロポエチンはどうなりますか?レニンはどうなりますか?
タンパク質を摂らなかったら?
タンパク質の摂取を制限されるということは、ホルモンを作り出せない、酵素を作り出せないということになります。
だから、その手前の段階で、腎臓を労わることが、究極のアンチエイジングなのです。
あなたは、長引く腰痛を放置していませんか?
だとしたら、すぐに行動を起こした方が良いです。
腰の血行が悪化すれば、腎臓もダメージを避けられないからです。
腎臓は「腹膜後臓器」といって、腰の、腹膜の、外、後ろ側にあります。
腎臓のまわりにあるのは、腰の筋肉です。
腎臓を疲れさせないためには、タンパク質を摂らないこと以外に、腎臓のまわりの筋肉を通して、腎臓を健康にするという手があるのです。
腎臓は温めNG
もう一つ!
これ、絶対間違わないでください。
腎臓は温めることがNGな臓器です。
腎臓が腹膜後臓器なのは、内側ほど、体温であったかいからです。大事な臓器なのに、あたためNGだから、わざわざ、外に出しているのです。あったかいと尿をろ過するときに、目詰まりしやすいからです。
腎臓は、睾丸と同じで、温めNGの臓器!
腰は(血行が悪くなるから)冷やしてもいけない、かといって、腎臓は高温にも弱い。
温めれば調子がよくなる胃腸とは違うのです。
腎臓のために、「直接的」にできることは、あまりありません。
腎臓が少しでも回復するように、腎臓の血行を良くすることくらい。
そのためには、腎臓を覆う、周囲の筋肉(腰の筋肉)を良い状態にすることです。
だから、腎臓のために、腰痛は放置せず、治療してください。
腰を治すことで、腎臓もずいぶん疲労が緩和されます。
腎臓を守ることが、最大のアンチエイジングなのです。
当院の鍼灸と栄養療法(メガビタミン療法)は、きっとあなたにとって、健康づくりの一番の味方になれると思います。
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PROFILE
山崎 美穂 やまさきみほ
鍼灸師(国家資格 はり師+きゅう師)
大阪の女性鍼灸師
子どもの頃、仕事と主婦業で忙しい母親を見て、「忙しくても通い続けられる治療院があったらな」と思ったのが、開院の動機です。
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