先日、薬剤師の先生と、
糖尿病の治療について、
話す機会がありました。
ご主人が、長年糖尿病予備軍で、
「まだ薬を飲むほどではないけど…」
と、糖尿病の薬を処方される手前のところで、
なんとか持ちこたえていたのですが、
あるとき、とうとう、お医者さんから、
「そろそろお薬を始めましょう」と言われてしまいました。
それが10年前の話。
「なんとか薬を飲ませないで済むように」
そう決めて、ご夫婦で、糖質制限をはじめとした
食事療法に取り組んだ結果、2ヶ月後の血液検査の結果、
糖尿病の薬を飲む必要はなくなりました。
今も、 食事療法を続ける限りは、
特別な治療が必要ない状態が保てています。
私は質問しました。
「なぜ、薬剤師である先生が、
ご主人に薬を飲ませたくないと思ったのですか?」
私たち鍼灸師が、自分の家族に
「鍼灸治療を受けない方がいいよ」
「鍼灸治療を、受けずに済ませられるように」
なんて、言ってたら?
ずいぶんおかしな話になりますよね。
薬剤師と鍼灸師では、事情が違うんでしょうか?
この世には、治すための治療と、対処療法の2つあります。
「対処療法」とは、「治す」治療ではなく、「悪化させない」
「まずは患者さんを死なせないため」の治療をいいます。
また、一般の、私たちにとって、薬はどれも薬ですが、
薬の中にも、治すための薬と、対処療法の薬があるのです。
(鍼灸にも、対処療法の鍼灸と、治すための鍼灸があります)
糖尿病に使われる薬とは、このうちの対処療法の薬。
治すための薬ではないのです。
「薬で進行が止まるといえるのなら、薬を飲むというのも考えます。でも、対処療法の薬は、進行を止めることすらできないので、だから、薬を飲ませたくなかった」
と、その薬剤師さんは言いました。
糖尿病は、現代医学では「治らない」とされている病気ですが、
取り組み方によっては、
健康と言って差し支えない状態を維持できる病気でもあります。
食事療法は、そんな取り組みの一つ。糖尿病の進行を止められます。
だから当然、お医者さんも、糖尿病に対する第一選択肢は、
薬ではなく、「食事で進行を止めましょう」といいます。
治療には、
1.治すための治療
2.対処療法
3.進行を止める食事療法などの治療法
と、「3つ」があります。
医者は、治すためであれば、
患者さんが泣き叫ぶほど、嫌がっても、
治療します。
これは、1の場合。治せると思った時です。
たとえば傷がぱっくり開いているような場合。
子どもが泣き叫んで、嫌がっても、
傷口を消毒しますし、縫うでしょう?
問題は、この世には、治せる病気ばかりではないということです。
糖尿病や認知症、ガン、様々な難病のように。
それが3です。
「あなた、腎臓悪いでしょ!塩分止めないと死にますよ!!」
という言い方で、患者さんに節制を迫ることがあります。
熱意と責任感のある、良いお医者さんほど、3の段階で強く言ってくれます。
医者も人間です。
治療を嫌がる患者さんに、無理強いするはしんどいです。
患者さんを叱るにも、あれやこれや考えて、気をもみます。
でも、それでも、患者さんのためだ!と思えば、嫌がられてもやります。
私たち、鍼灸師も、鍼灸治療が痛いことは、重々わかっています。
でも、鍼灸治療が効くと分かっているから、
その痛い治療ができるのです。
信念がないと、痛い治療は、できません。
公的には治らないとされている疾患…たとえば糖尿病、難病指定されている病気、腎臓病、減ったら戻らないひざの軟骨のすり減り、などであっても、私たち鍼灸師は、治すつもりで真剣に治療に向かい合います。
それは、病院の治療とは違う別の方法論を持っているから。
やってみる価値があると、信じてやっています。
鍼灸に来て下さる、患者さんも同じで、痛いけど、これで治ると信じてくれているから、この痛い治療を続けてくださいます。
鍼灸は効くかもしれないけど、痛い思いをするのは断固嫌だ!という人へ。
あなたが受けているその治療、
治すための治療ですか?
それとも…?
自分が受けている治療が、どっちの治療か、
ちゃんと、分かっていますか?
鍼灸師は、国家資格ではありますが、公的医療ではありません。
私たちは、あなたが受けると決めていただかなくては、治療できません。
でも、治療させてもらえるなら、治すつもりで全力で挑みます。
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PROFILE
山崎 美穂 やまさきみほ
鍼灸師(国家資格 はり師+きゅう師)
大阪の女性鍼灸師
子どもの頃、仕事と主婦業で忙しい母親を見て、「忙しくても通い続けられる治療院があったらな」と思ったのが、開院の動機です。
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