私、めちゃくちゃ、運動したくないんです。
結論言いますが、それでも運動はしなきゃいけません。
あなたが70代でひざ痛に苦しみ、退職後の楽しみにとっておいた、旅行なんかしたいと思ったら、どうしたって運動はしておかなきゃいけない。
でも、運動が嫌いなら、こうしましょう。
家事でも、運動でも時短が一番!
時短運動は「能率」第一。
ポイントは3つ。
下半身の筋力をつける
骨に刺激を与える
「ついで」でやる
1.下半身の筋力をつける
2.骨への刺激になる
3.「ついで」でやるから、続けられる。
4.高METSで能率を極める
5.ポモドーロテクニックで運動する
1.下半身の筋力をつける
ジムでせっせと鍛えてる人の中には、上半身ばっかりウエイトトレーニングしてる人が少なからずいます。
論外です。
見せ筋ならそれでいい。
でも、遊ぶために嫌々ながら運動する、わたしやあなたのための運動に、見せ筋は関係ない。
運動の目的は、ひたすら、年をとっても「遊べる健康」のため。まず歩ける、ときに小走りにもなれる。それが70代でも、80代でも!
それが目的。
だから、鍛えるべきは、下半身の筋力です。
ペットボトルは、代わりに開けてくれるひとがいても、歩くのは、代わりに歩いてくれる人はいません。
だから、下半身を鍛えるのです。
2.骨への刺激になる
運動嫌いな人のスポーツで、スイミングというのがあります。
あれは、全身運動だし、素晴らしいスポーツですが、今ここで考えている「時短運動」としてはダメです。
プールまで行かなきゃいけない
服を着替えなきゃいけない
そういう理由もありますが、ダメな理由は本当は別です。
骨を刺激しないのです。
中高年女性が特に恐れる「骨粗しょう症」
歩けなくなる原因としても、これが大きい。
骨粗しょう症予防には、専門用語で「微細骨折」が必要です。
何十キロかの体重を支えている足は、一歩歩くごとに、「微細」な骨折をしています。
これが、プールに入るや、無重力状態!
微細骨折が起こらなくなる。
遊ぶために特に必要な、下半身の力。
その半分は骨、半分は筋力です。
骨を微細骨折し、骨の強度を高めることも、運動の大切な目的の一部。
だから、微細骨折が起こらない、スイミングは時短運動の役には立たないのです。
3.「ついで」にやるから続けられる
・人と一緒に歩くのなら、ウォーキングを楽しめる。
・ゲーム要素のある競技なら、好きだ。
そういう方は、もう何でもいいので、すぐはじめちゃってください。
あなたは大丈夫。スポーツを好きになれます。
私は、そうはなれない。だけど、運動しなきゃいけない。だから「ついで」でやる。
「ソロ」「ぼっち」だからこそ、「ついで」で運動ができるんだ、と開き直って、なるべくサッとやる。
そして「脳がいやだ」と感じる前に終わる。
運動をはじめるとき、いかに脳を使わないか、脳が「いやだ」と叫びだす前にやめられるかは、もしかしたら一番大事なコツかもしれない。
運動したくない人は、運動を生活の中に「半自動化」で組み込む必要があります。
じゃないと、わざわざ「今から運動する」と考えなくてはいけないからです。
運動が嫌いな人は、「運動」という単語を、生活の中で使わないように、もっと気を使うべきじゃないかと思います。
「運動」と脳に思わせたら、それはもう「負けのはじまり」なのです。
4.高METSで能率を極める
厚生労働省のサイトにこういう記事があります。
運動強度の単位で、安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの。 メッツとは運動や身体活動の強度の単位です。 安静時(静かに座っている状態)を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示します。 歩く・軽い筋トレをする・掃除機をかける・洗車する・子どもと遊ぶなどは3メッツ程度、やや速歩・ゴルフ(ラウンド)・通勤で自転車に乗る・階段をゆっくり上るなどは4メッツ程度、ゆっくりとしたジョギングなどは6メッツ、エアロビクスなどは7メッツ、ランニング・クロールで泳ぐ・重い荷物を運搬するなどは8メッツ程度といったように、様々な活動の強度が明らかになっています。
つまり、運動効率を考えると、メッツというのが高いほど有利な運動になる。
もちろん、頻繁に、軽めのメッツを積み重ねるのも有効…階段を上る、というのは、「ついで」にやる運動としても合理的だし、「この世にはエスカレーターというものがない」のだと自分に暗示をかけておけば、嫌々でも足が階段に向かうようになります。
心肺機能も鍛えられるので、ゆっくり長くできる動作だという点でも、エスカレーターの存在を忘れる作戦はとてもいいです。
しかし、日常で階段を上り下りする機会の少ない人もいます。
そういう人は、METSに目をつけるべきです。
私が考える、能率のいい運動は、「なわとび」です。
なぜなら、なわとびは、1分間に100跳ぶペースで跳ぶと、8.8METSと、非常に運動強度が高いからです。
なわとびの効率の良さは、他の運動と比較すれば、一目瞭然
・座位:書く、デスクワーク、タイピング 1.3 METs
・入浴:座位 1.5 METs
・ストレッチ:ゆったり 2.3 METs
・水中歩行:楽な労力、ゆっくり 2.5 METs
・ベッドメイク:リネンを交換する 3.3 METs
・掃除:カーペットやフロアの掃き掃除、全般 3.3 METs
・階段を降りる 3.5 METs
・散歩 3.5 METs
・階段を上る:ゆっくり 4.0 METs
・部屋の片づけ 4.8 METs
・ウエイトトレーニング:スクワット、ゆっくりあるいは瞬発的な努力で 5.0 METs
・ジョギングと歩行の組み合わせ(ジョギングは10分未満) 6.0 METs
・ランニング:マラソン 13.3 METs
下手なジョギングより、なわとびの方がずっとハード。
効率よく運動したい人は、なわとび一択です。
5.ポモドーロテクニックで運動する
ポモドーロテクニックという時間管理の手法があります。
25分働いたら、5分休憩というリズムで取り組むことで、質の良い集中を持続し、作業効率があがる!というもの。
なわとびは、ポモドーロテクニックにもなじみます。
5分休憩の5分を、ボーっと椅子に座って過ごしてしまえば、仕事をしているのとさほど違いはありません。
気分転換にもならないし、足の筋肉も駄目になりっぱなしです。
5分休憩のうち、1分をなわとびに使えば、軽く息はあがり、手足も、心配も鍛えられ、もっというと、その5分に本来食していたであろう、ちょっとしたお菓子に手が伸びなかった分、得をします。
25分、デスクワークをするごとに5分縄跳びをしていたら、半日で1,000回は跳べます。
1,000回といえば、大した運動量です。
まず間違いなく痩せます。
あと、食べ過ぎを防ぐことができます。
なぜなら、身体が重くなるほど食べたら、胃に来るからです。
そういうわけで、なわとび。
ぜひおすすめです。
死ぬまで遊ぶために、今日からなわとびをはじめましょう。
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PROFILE
山崎 美穂 やまさきみほ
鍼灸師(国家資格 はり師+きゅう師)
大阪の女性鍼灸師
子どもの頃、仕事と主婦業で忙しい母親を見て、「忙しくても通い続けられる治療院があったらな」と思ったのが、開院の動機です。
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