はりきゅう和-nagomi-
ルート治療と栄養療法

こんにちは
当院の治療に興味を持っていただき、ありがとうございます。
昔から東洋医学では、治りにくい虚弱な体質を「虚証体質」と呼んできました。しかし、科学の進歩により、分子化学や栄養学の発展によって、これまで抽象的だった「虚証体質」の概念が明確に理解されやすくなりました。
ここで私が説明するのは、現代の説明に基づいて「治りにくさ」や「老化」がどのように説明されているか、そして当院がその知識をどのように活用して「治りにくい」体を改善しようとしているかについての解説です。これは私自身、鍼灸師としての一つの視点からの意見です。
なぜ、あなたは治りにくいのか?
✔ 女性に多い虚証体質
鍼治療を行う際、性別による違いを強く感じます。女性の患者さんは、男性と同じ治療をしても回復に時間がかかることがあります。
その理由は生理にあります。女性は通常、男性よりも血液の量が少ないのです。血液中の血球(白血球や赤血球、血小板)は身体を修復するのに重要ですが、血液の量が少ないと血球も少なくなります。
言い換えれば、血行が健全で血球が豊富な体は健康的です。逆に血行が悪く血液量が少ないと、治癒が遅くなることは当然のことです。事実、病気は血行不良と関連することもあります。血液が体内を巡ることで健康が保たれるとも言えます。
血球のうち、最も多い赤血球。その原料は、タンパク質+鉄。
タンパク質と鉄がたっぷりあれば、貧血にはなりません。でも、実は不足していた李、質が悪かったりします。
栄養の重要性は病院の専門家にも見落とされがちです。「この時代に栄養不足なんてあり得ない」という誤った考えが影響しています。しかし、食べ物の量よりも質が重要であり、過剰なカロリーよりも栄養不足が問題となることがあります。これを質的栄養失調と呼びます。
あなたは栄養の必要量を知ってますか?必要量が摂れていますか?
玄米、和食で健康でいられるとしたら、江戸時代の人は、人生五十年じゃなかったと思いませんか?将軍様でも五十そこそこで死んでしまっていたのに、和食で健康が得られるというのは、根拠の薄い思い込みです。
栄養に関する誤解や誤情報は多く存在し、デマも広まっています。企業のマーケティングや政府の政策も影響を与えています。科学的に正しいとされた内容も時として後に間違いが判明することがあり、そのような情報はなかなか訂正されないこともあります。
✔ ほっといても治らない
では、正しい栄養の知識を得て、必要な量と種類、栄養を摂れば、あとは日にち薬で治るか?というとそうではありません。
あなたはすでに、漢方をやっているかもしれないし、サプリを飲んでいるかもしれません。でも治ってない。
健康を維持するのに100gのタンパク質が毎日必要です。鉄は100㎎。
これを知っていて、栄養が摂れていたとしても、なお、不調を抱えている人がいます。それは…
一回出来てしまったコリは、自然に解消したりしないからです。
一回サビた草刈り機が、油をさすだけで急にまた動くようになるでしょうか? なる場合もありますが、大体は、サビを落として、研磨して、やっと正常に動きますよね?修理が必要なのです。
身体はある程度のコリに耐えるキャパシティがありますが、それを超えると、ダダダッ…とダメになっていきます。油をさして治るうちは、まだ軽症です。
不調が出てから施術を受けても、限界のギリギリいっぱいまで溜まってるコリを減らさない限り、完治も根治もありません。
つまり、徹底的なサビ落としが必要なのです。
そして、それができるのは、鍼灸だけです。
コリがオーバーフローする周期が、だいたい40年に一回来ます。40歳前後と80歳前後です。
つまり、40歳で一回車検が切れているのです。その後も安全に、この身体を使っていくには、一回徹底的にコリをとることと、その後もマメにメンテナンスしていくほかありません。
✔ 治療とはなにか?
例えば畑を開墾するとき、土地の真ん中に巨大すぎる岩が見つかったとします。
身体を治すのは、赤血球、白血球など血球ですが、治療とは、赤血球・白血球・血小板が動かせない巨大岩を、外からの働きかけで動かすことです。
岩に相当するのが、「コリ」です。
こんな大岩があると、水まきしても、岩が邪魔です。作物を作ろうとしても岩が邪魔。
身体と畑はよく似ています。
ふわりと柔らかい土質で、よく耕された畑には、野菜がしっかり根を張ります。
野菜とは、内臓だと思ってください。
内臓の弱りは、畑(身体全体、筋肉、肌、脂肪層など)に、岩があって、血行が行き渡らないために生じているトラブルです。
最初は、皆さん身体はカチカチです。カチカチになった畑にクワをふるうと、最初はカチーンと跳ね返されます。ですから、最初は鍼が痛い。だんだん全体に耕されていくと、鍼は痛いどころか、心地よいものになっていきます。
そもそも論ですが、今の畑のたとえを聞いてどう思いました?
あなたがこれまで受けてきた治療は、コリを取り除く治療になっていますか?カチカチの身体をふわふわにしてくれるものでしたか?
整体やマッサージは、身体の外からのコリへのアプローチです。
腕の良い先生であれば、表面のコリは取り除けますし、身体もふわふわにしてくれたはずです。でも、それは皮膚の上から押して分かる、表面までのことです。
身体の深部にあるコリには届きません。
鍼灸以外の治療法は、コリがある深部には手も足も出ない上に、そんな深部にコリがあることにすら、気づくことすらできないのです。気づいてないのに、解決できるはずありません。
鍼灸は、コリを鍼先で探り出します。体の深いところにあるコリへ、直接的にアプローチできるのです。
しかし、鍼灸なら何でも一緒というわけではありません。
コリは、体の深部で神経や血管を圧迫し、痛みやシビレを引き起こしていますが、世の大半の鍼灸は、「刺さない」「刺してもちょっぴり」「ツボだけ」「一部だけ」
ほとんどの鍼灸院では、一部限定的にしか、鍼を刺さないのです。
痛み・シビレの原因に対して有効な鍼は、そんな一部限定的な鍼ではありません。
✔ あなたはまだ本気を出していないだけ。
人類史で一番すばらしいできごとを、一つ挙げるとしたら、私は、インドの独立闘争だと思っています。アメリカは武力を使って独立しましたが、インドは武力を使わず独立しました。
ガンジーの映画を見て、大の大人が本気を出したら、すごいことができるんだと、子ども心に尊敬しました。
「本気」になるって、すごいことです。
問題は、なかなか「本気」が出せないから問題なのです。
課題というものは、案外、立ち向かうと「大変」じゃなくて、逃げよう、避けようとすると、途端に恐ろしく感じられるものです。
不調もそうで、逃がれようとすると、どこかからか予期せぬ形で来て襲われます。
今のまま、何も変えず、一年後。
あなたの痛み・シビレはどうなっているでしょうか?
二年後はどうでしょう?五年後は?その時あなたは、行動しなかったことについて、自分にどう説明しますか?
今日が一番若く、今が一番治しやすいときです。後になるほど、コリは増えています(鍼灸師も、その時になると「治せる」とはとても言えなくなっていると思います)
ピンときたとき、それが、天地人の気が最高潮に高まったときです。
まずは、初診のご予約から。
事前にお悩みなどお知らせいただけると、施術時間をたっぷりとることができますので、病状を詳しくお知らせください。