はりきゅう和-nagomi-
疲れ目・首肩コリ・腰痛
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鍼灸治療とは
1)鍼灸を含めた東洋医学の考え方
鍼灸は、古代中国で生まれました。
「へん石」といって、石の破片で、膿んでしまった傷を切開したことが、鍼のはじまりです。つまり今で言うなら「手術用メス」
麻酔がなかったので、なるべく痛みなど、患者さんの負担を減らそうとしていった結果、珍しい「鍼の形のメス」に進化したんですね。
その鍼灸は東洋医学の一分野です。
東洋医学が、どういう考え方をする医学なのかというのを、ご存じ頂いた方がいいと思います。
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皆さんが思うより、案外「治療法がない」という疾患はありふれています。
東洋医学が生まれた、古代中国では、今よりもっと治せない病気が多かった。
「治療法がありません」で、治療を諦めてたら、医者はいらない。
現在のところ「治す」方法はない。
治せないから、「現状を維持する」「悪化させない」という消極的な方法がとられているそんな病気、ちょっと考えてみてください。いくつ考えられますか?
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ひざ痛…軟骨がすり減ってるタイプ
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五十肩…治すというより、時間の経過で治まるまで待つ
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腰痛…原因不明なことも多く、対処療法
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緑内障…眼圧が上がらないよう、眼圧を抑える目薬でキープ
ほかにも、高血圧や糖尿病…などなど。
鍼灸院には、そんな現代医学では「治療法がない」病気の方がいらっしゃいます。
今より大昔は治せる病気自体が少なかった。でも医者はあきらめなかった。「治療法がない」ことが、即「治らない」ということではないと考えて、病気に食い下がっていった。私たち、東洋医学をやる人間は、治らないと言われる病気に食い下がる力が強いのです。
2)「現代医学では有効な治療法がない」とされるとしても、東洋医学でなら治せるでしょうか?
東洋医学で治るなら、現代医学でも治せます。
治せるというのは、理屈がハッキリしているということですから、東洋医学でやれる方法を、現代医学でやってやれないということはありません。
ただ、東洋医学、とくに私たち鍼灸師は、アプローチ法が、現代医学とは違うのです。それが、東洋医学は「積み上げ」で考える医療だというところです。
1改善させるのは難しいけど、0.1なら?
0.1を10回やれば1改善できる。
ということは、0.1を100繰り返せば、治る可能性はある!
そう考えるのです。
3)病名で、治る治らないを決めるのは早計すぎるかもしれない
一つの病気には、さまざまな症状が付随します。たとえば、緑内障。
緑内障を、鍼灸で治せるとはいえませんが、目は、眼球単体で存在しているわけではなく、目に栄養を与える血管、目を動かす神経、目の表面を潤す涙を供給する器官といったものが、協力し合って「目」を成立させています。
鍼灸師も、眼球に鍼をしたり、お灸をしたりすることはできませんが、目の周辺のコリを取り除き、血行を改善する治療をすることができます。すると、毎朝出ていた、目ヤニが減ります。
緑内障は、現代医療でも、進行を遅らせることしかできません。鍼灸でも緑内障は治せませんが、状態を改善することで、緑内障の進行を抑えることができます。
これが、「積み上げ」で考える医療だということです。
病気にアタックするのではなく、症状の改善を積み重ね、積み上げていくことで、病気を「問題ではない」レベルにしていく。ひいては治していくというやり方。
小さいこと、解決しやすいことから、解決していくので、迂遠に感じられるでしょうが、これはこれで、現代医学的に考えても、りっぱに有効な治療法です。
4)いきなり「完璧」や「正解」を目指さないことで、治る病気がある。
鍼灸は、できることから積み始めて、可能性を増やしていく、そういう積み上げの医療です。結果として治ったら素晴らしいけど、治せないまでも、悪化を抑えるという有効な治療手段です。
現代医学で治せない疾患は、上にあげた例のみならず、数多くありますが、そういった疾患に対抗する手段は、たった一つです。からだに備わった、免疫力、回復力を最大限、向上、発揮させることです。
5)その人の持っている、免疫力・回復力を高める医療技術
一説には、この世に400ほど病名があって、その3割程度しか、治療法が確立していないそうです。
病気を、「病院で治すもの」、「薬で散らすもの」としか考えなければ、そんな病院で治せない病気になったとき、あきらめるほかありません。
病気を病院でしか治療できないものと考えれば、免疫力を高めて、自分で治そう!とは考えないかもしれませんが、実は、ガンのような病気すら、最終的にはその人の地力…免疫力・回復力「次第」です。
病気を、他人ごとではなく、「自分事」としてどれだけ取り組めるかが、ガンの結末をわけるのです。
6)鍼灸は広大な医療の辺縁。海岸線。日常の医療として幅広く役に立つ。
病院では手が付けられない難病、医者がさじを投げたときも、最後の武器は、自己免疫力や、自己回復力ですし、
病院に行くほど重症ではない病気、たとえば風邪のようなありふれた病気を、なかなか治らない病気にしてしまうか、それとも鼻風邪で終わらせるのかも、私たちの免疫力次第です。
鍼灸は、コリを取り除き、血行を改善することで、免疫力・回復力の発揮を促すという「現代医療」です。
鍼灸の歴史が古いことと、鍼灸院でしか行われていないことから、誤解されているところがありますが、鍼灸は非科学的な医療ではありません。
免疫力や回復力を上げるための治療は、「非常に手のかかる」ことなので、健康保険制度には適さないだけなのです。
学校と家庭教師と同じで、病院と鍼灸院では、目的は同じ。手法が異なるだけ。
鍼灸は、広大な医療という海の海岸線。日常の医療です。
歯と救急の以外であれば、おおむね、鍼灸にもできることがありますので、ご相談ください。
7)鍼灸はどの鍼灸でもいっしょなのでしょうか?
鍼に限って話をしますが、鍼治療は、基本的には「コリ(などの障害物)を取り除き、血流を改善することで、免疫力や回復力を高めて治す」という医療技術です。
鍼治療も基本的に、「悪いものを手術で取り除く」外科手術と考え方は同じ。
手術なら麻酔をして、切って、縫って…1回で終わるところを、
鍼灸は外科手術を、数十回、数百回に分割し、悪いところはメスで切って取り除く…のではなく、せいぜい耳かきでほじる…くらいのペースで、身体を大きく傷つけることなく、スローペースで、細胞の再生を待ちながら進める…という性質の「手術」です。
痛みに耐え、たくさん治療を進められれば、その分早く治りますし、痛みを最小限に抑えようとすると、回数と時間がかかります。単純にそういうものです。
ですから鍼治療はどれでも同じ、ではありません。
当然しっかり、がっつり刺した方が、早く効果は出ます。その分痛いですし、治療費もかかりますし、リスクも高まっています。
リスクをとるには、術者と、患者さんと、双方の信頼関係だって必要です。
リスクと効果、費用は、正比例関係です。
リスクが小さい治療は、効果もさほどではなく、リスクが大きい治療になれば、それに見合って効果も大きいです。
もちろん、手術の失敗は死に直結します。
入院している間は収入がなくなる方もいますし、ほとんどの方が、手術を「最終手段」と考えるのは当然なのです。
誰もが本能的に、リスクと効果と費用の正比例関係には気が付いています。重病になればなるほど、リスクが大きい。
当院の鍼灸治療も、しっかりがっつり、できる限り、少ない回数で、短期間で治そうとする鍼治療ですから、鍼を一本または数本刺すだけの鍼治療より、リスクの高い治療を行っています。
そのため、ご予約される前に、必ず、重要事項説明書をお渡ししておりますので、お目をお通しください。
当日、問診の場でも、重要事項説明書は必ず読みますし、お渡しします。
大事なことなのでもう一度言います。
リスクと効果は正比例です。
8)鍼とお灸の違い
鍼とお灸の違いは、鍼が「とりのぞく」もの、お灸が「加える」ものだという違いです。
お灸は温熱効果で、免疫を高める(加える)効果があります。とくに「白血球数を増やす」という効果は、注目するに値します。
他にこれほど安全に白血球数を増やせる手段も、そうないと思いますので。
鍼が「とりのぞく」のは、歴史を遡れは「膿」ですが、今その役目は外科医に映っています。現在、鍼が取り除いているのは、コリです。
このコリが、まだまだ現在医学も、十分研究しているとは言えない分野であり、鍼灸師に一日の長がある分野です。
コリがどれほど体の中で跋扈しているか知ったら、そしてコリがどれだけ不具合を引き起こしているか知ったら、医療の常識は書き換わるかもしれないと、わたしなんかは思っています。
骨の表面から、筋肉、皮膚の下の浅いところまで、様々な姿で、コリは存在しています。とくに長年のしつこい痛みやシビレは、骨の表面に存在していることが多く、興味深いです。
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重要事項説明書は、必ず事前にお目をお通しください。